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NEW!!【活動報告】第39 回「政治の病、放っておけない!~いのちを守る政治の実現とは~」「小池晃×橘民義」対談・質疑応答レポートを公開!

小池晃さんの講演の後は、武蔵野政治塾の橘民義・事務局長との、対談です。

橘  今日は、なんと、とうとう共産党の小池晃さんの登場です。これまで立憲民主党の方、れいわ新撰組の大石晃子さん、前回は社民党のラサール石井さんなど、いろいろな党の方が来てくださいました。そこで小池晃さんにお会いした時、ちょっと冗談半分で「来てよ」と言ったら、二つ返事で「行くよ」と言ってくださった。本当にスッキリした人だなと思いました。いまのお話も、裏で聞いていましたが、すごくいい話で、分かりやすかったですね。

■高市内閣の支持率はなぜ高い
橘 何か新党ができるらしいですが、変な名前にしないで、「反戦党」とか「戦争しない党」とかにすればいいんだと思うんです。そのほうが分かりやすい。
昨年秋、10月21日、高市さんが国会で総理大臣に指名され、高市内閣ができました。10月21日は、10・21国際反戦デーです。そう言ってもあまり関係ない人がたくさんになってしまいましたが、私がちょうど学生の頃は学生運動が盛んで、10月21日になるねと、いろんなデモがあちこちにあって、すごいことでした。その日に、反戦とはほど遠い高市さんが総理大臣になると言う皮肉から、出発したわけです。
日本で初めての女性の総理です。その前に、実は10月10日に、公明党が連立を離れると高市さんに伝えてあるわけなんです。そして、10月20日、21日の1日前に、やっと維新の会と連立政権の合意書が作られたと、そういう流れになって、今の政権があるんです。
なぜか高市内閣は支持率が高いんですよ。なぜでしょうね。皆さん、いろいろ意見があると思いますけど、小池さん、なぜだと思いますか。

小池 根拠のない支持だと思います。ふわっとしているんです。高市さんを支持している人に、「なぜですか?」と訊くと、「いや、別になんとなく」みたいな。やっぱり、女性の首相だからということはあると思います。初めての女性の首相だということで、そういった期待はあると思うんですが、やっている中身に対する期待は、私はあまり聞いたことがないと思いますね。

橘 テレビで見ていても「これだ!」っていうのがないんですよね。近いかなと思ったのは、いま7割以上の国民が「反中国」だそうで、その中国に対して、先ほどの話にありましたが、ケンカ売っていくみたいなことに対して、スッキリ感があるとかいう、あまり良くない支持じゃないかと思います。

小池 いや、それは大きいと思いますよ。中国を悪者にすることによって自らの支持を引き上げるって、ちょっとはしたないと思いますよ、はっきり言って。今までそういったことをやった首相は、いないんじゃないかな。

橘 私はそれもそうだと思うんですが、ずっとテレビを見ていて、高市さんは首相になった途端、ものすごく笑顔が増えたんです。作り笑顔というか、とにかくいつ見ても、ニコニコしているんです。あれに、何かこう騙されてんじゃないかなという気がしてしょうがないんです。高市さんのことを言ってもしょうがないんですが、小池さんが見て、高市内閣は、さっきのお話にもありましたけど、何が一番怖いと思いますか?

小池 何が怖いか? 高市さんが怖いですね。やっぱり、総理大臣になってはいけない人がなったんじゃないかなと、そういう気がするんです。イデオロギー的には本当に対極にあります。けれど、それ以前に、何て言うか、総理大臣としての立ち居振る舞いというか、何か総理大臣としての準備ができてなかったんじゃないか。
今回の解散の一連の顛末を見て、本当に何も考えていないんじゃないかと思います。だって、鈴木幹事長まで、激怒して「もう辞める」と言ったわけじゃないですか。

橘 そういう意味では、空気が読めない、常識がない、官僚とも本当はうまくいっていないんじゃないか。自分だけで走っているんじゃないかという感じがして、しょうがないですね。

小池 中国との関係も、10月30日に、トランプさんが習金平氏に会って、戦略的互恵関係と言って、その翌日に高市さんは会っているわけです。その1週間後にあの台湾発言ですから、中国に対する外交的な戦略をしっかり持っていたとは、とても思えないんです。行き当たりばったりでやってるんじゃないかと。

橘 それにしてはと言うか、それにしてもと言うか、その結果、重大な迷惑が国民に来ているわけじゃないですか。「存立危機事態だ」と言ったばかりに、中国政府は怒っちゃって、レアアースは止めるわ、春節で日本への観光客は行くなとなって飛行機が飛ばなくなるんですよね。日本経済を本当に不景気に持っていく役割を、高市さんはやっているわけです。

小池 こういう風に経済問題、文化問題に結び付けること自体は、やってはいけないことだと思うんです。政治問題は政治問題として解決すべきだと思います
ちなみに、こういう対談って普通、事前にシナリオとかいただいたりすることがあるんですが、ないんですね。

橘、松下(司会) 武蔵野政治塾は、そういうの、ないんです。

小池 そういうことなんですね。それ、すごい、いいなと思ってます。

橘 会場からの意見なんか、すごいですよ。

小池 もう十分、覚悟してきたので、大丈夫です。すいません、余計なことを言って。

■小池さんはユーチューバー

橘 私は最近、毎日YOUTUBEで小池さんをよく見るんです。みなさん、YOUTUBER小池晃って知ってますか?
「晃辞苑」というのがありますね。

小池 「晃辞苑」もやっていますし、漁に出るとか稲刈りをするとか、ちょっと体を張った企画もやっております。現場を体験するということです。「漁に出る」企画は、見た人は「すごい大変でしたね」と言うんですけど、実は勝浦の港の堤防、防波堤をちょっと回ったところでやっただけで、沖合に出たわけではないんです。イセエビを取りまして、一番大変だったのは、イセエビを網から外す作業でした。YOUTUBEって、ってこういうどうでもいいのがいいらしいです。仕事で疲れて帰ってきても、家に帰ってYOUTUBE見て、ただひたすらラーメンを食べているところとか、ただ焚き火をやってるところとか、そういうのが非常に評判いいらしいですよ。
政治の話は見る人は見ると思いますが、評判良くないんです。萩生田さんもラーメンを食べているところをしきりにYOUTUBEで流しているという噂を聞きました。

橘 あんまり気持ちよくないですね。

■高市政権の積極財政で国民は豊かになるのか

橘 話を戻しますと、台湾問題と、もうひとつは積極財政のやり方に問題が出てくるんじゃないかと思います。積極財政はある程度は必要だと思うし、消費税5パーセントは、小池さんも言っているし、立憲民主党も公明党も、多分、新党でもそういう話になると思うんです。そこまでいいんです。その範囲の中で財政をやっていければいいんです。だけど、高市さんが言っていることをどんどんやっていったら、円安が進み過ぎて、いまの物価高が全然止まらない。
日本という国は、食料は、さっきの話でも38%しか自分で獲れないから、全部買うわけです。エネルギーもほとんど買うわけです。そういう基本的なものを外から買うわけですから、円安になって円が半分の価値しかないってことは、昔から比べたら2倍の物を買っているわけなんです。こんなことをやってて、国が豊かになるわけがないし、こんなことやって、物価高が止まるわけがい。

小池 おっしゃる通りです。植田さん(日銀総裁)は、金利を上げたわけです。金利を上げたら、普通は円安になるわけがないんです。金利上げてから円安がさらに進んでいるわけです。日本の財政に対する世界からの見方は本当にシビアになってきているんじゃないかなと思います。
緊急にいろいろなことをやる時には積極財政でいく、たとえばコロナの時に財源の問題はあとでも、とにかく手だてを打つのは必要だと思うんです。だけど、ここはちょっと政党間でいろいろな意見の違いが多分あるところなんですが、「消費税を減税する」、あるいは「廃止に向かう」と言うのであれば、やっぱり恒久財源は必要だと思います。高市さんが、そういった手立てを考えているとはちょっと思えない。もう、お構いなしにやっている。責任ある積極財政ではなく、無責任な放漫財政なんじゃないかという危険性を感じます。

橘 金利を上げて余計に円安になってしまったこともですが、金利を上げていけばお金を持っている人は利息が付いていくわけですが、お金のない人は借金する時に金利が上がるわけで、弱い者いじめになる場合があるじゃないですか。そういう意味で、高市さんがいまやっていることは、経済が良くなることではない気がするんです。

小池 これからいろんな影響が出ます。中国の問題もレアアースまでやろうと中国は言い出しているわけですから、非常に深刻なことになる。そういったこともあるので、早く解散・総選挙をやってしまおうとなったのではないかと、勘ぐられても仕方がないと思います。

■国民民主党と参政党が支持される理由

橘 ところが、この前の参議院選挙を振り返ってみると、どうも、共産党も立憲民主党も公明党もそうですけど、何かこうぱっとしないというか、よそにやられてしまった。どうして敗れたのかを見てみると、ひとつは国民民主党です。「手取りを増やす」と言った。たしかに、若い人もみんな誰だって、手取りが増えて欲しいです。だけど政党のスローガンというか政策のスローガンが「手取りを増やす」というのは、ちょっと恥ずかしくて言えない。もっと基本的な何か、思う理念とか何かないのかと思うけど、やっぱりそれが受けるんです。

小池 そう思いますが、その前段で、立憲がなかなか大変だということですが、我が党は本当に参議院選挙でつらい結果、悔しい結果になったんですが、立憲民主党は選挙区においては一定の成果を上げたと、思っているんです。それはやっぱり、共闘の効果が出たと思う。なのに、立憲の人たちはみんな、敗北感に打ちひしがれていたんですが、そんなにがっかりする必要はないんじゃないのと、率直に言って思うんです。あまりにも悲観主義、悲観的過ぎる。

橘 それは立憲の人が聞いたら喜びますが、多分、比例区で他の野党に負けてしまったことが一番大きいと思います。

小池 スローガン的には、なんで参政党が伸びたのかというと、外国人に対するホンワカとした不安感、外国人がどんどん増えていくことに対する警戒感に乗っかったこともありますが、一番響いたのは暮らしの問題だと思うんです。いろいろ話を聞くと、何かやってくれるんじゃないか、俺たちのことを考えてくれてるんじゃないか、そう思っている人が、結構いるんです。僕は選挙戦の最中、最初は参政党がそんなに伸びるとは思っていなかったんですが、いろいろと情報が来る。なかには「共産党にするか参政党にするか悩んでいる」人がいるというのがありました。そなんことはあり得ないだろうと思ったんです。でも実際には、いたんです。
暮らしの問題を何とかするためには、今までと違う勢力に頑張ってほしいみたいなのがあった。れいわ新選組とかと共産党のどちらにしようと悩んでいた人も結構います。
ある意味では、ズバッと突き刺さる、何て言うんですかね、今の言葉で言う「エモい」というか、そういう政策は必要なんじゃないかなと思います。「手取りを増やす」と言っていたわけだけども、みんな本当に苦しい生活をしてるから、それを何とかしていこうと。ケア労働者も賃金なんか全然上がりません。政党は、こういったことにどうやってくれるのかというあたりを、もっとリアリティを持って感じてもらえるような政策を出さなければいけない。なかなか難しいんですけど、ここが大事だと思う。

橘 本当にその通りだと思うんです。リアリティだろうと思うんです。たとえば、そういう意味で言えば、れいわ新選組は一番いいんですよ。消費税をなしにしろと言うんですから。だけど、なぜ「手取りを増やす」の方が良かったのか。ゼロよりも「手取りを増やす」の方にリアリティがあったということですかね。

小池 そうだと思います。とりあえず目の前の「手取りを増やす」、「課税最低限を上げる」という具体的で、まずはできるんじゃないかという印象を与えたのかもしれませんね。

橘 実は、れいわ新選組の高井幹事長が一番前に座っているんです。私は岡山県の生まれで、3期、岡山県議会議員をしていたんです。高井さんも岡山で、私が昔、若い頃に出ていた選挙区で、衆議院議員になりました。今は違いますけどね。だから、すごく仲良くしていまして、今日は小池さんの話を聞きたいということで来てもらいました。

【急遽、れいわ新選組幹事長の高井崇志さんがマイクを持ちました。
いま言ったご縁で、私は橘さんには一生頭が上がらない、大変お世話になった方で、今日は「絶対に来い」と言われたんで参りました。小池さんのお話を改めて聞いて、本当に頷くことばかりで、本当に共感すること多々ありました。
消費税の話が出ました。たしかに、我々は、結党以来ずっと「消費税廃止」と訴えています。6年半前に山本太郎がたったひとりで立ち上げた時から訴えています。当時は皆さん、そんなことができるわけないという雰囲気だったのが、今はどうですか? 去年の参議院選挙って、全ての野党が消費税廃止、または減税を訴えるところまで来たんです。今度新しくできる中道改革党も消費税減税を公約に入れるみたいなことが、さっきニュース速報で流れていましたし、自民党も維新も言っています。
自民党も高市さんも、かつて言っていたんですよ。だからあと一歩ですよ、消費税。廃止は一足飛びにできなくても、我々は一律5パーセント減税から言っています。これは共産党さんと一致して、かつて法案まで一緒に、しかも立憲民主党も一緒に出しているんですよ。
だから、これをまず実現することが大事だと思います。

橘 高木さん、ありがとうございます。急に指名して申し訳ありません。これが武蔵野政治塾なんです。
だから消費税の問題は、本当にいろいろあって、立憲民主党はやっとこの前の選挙から、だんだんと消費税減税の方に向いてきましたけど、随分と硬い人がいました。「絶対に減税はダメだ」と言う人が何人かいらっしゃるんです。でも党内で論議が、減税の方に通ったんでしょう。そこは本当に、国民の生活には消費税が大きいと思います。それが一番いいんじゃないかと思います。
減税として、5パーセント一律にするのか、食料品だけ先にするのかとか、いろんな問題があり、そこは議論になるところですけれど、いい方法を選んでくれればいいんです。どっちがいいかの議論をいましてもしょうがないと思います。消費税は減税がいいと思うんです。

■共産党から見た、新党「中道改革連合」

橘 こんなホットな日に小池さんに来ていただき、こんなホットな話ができると思わなかったんですけれど、立憲民主党と公明党が新党を作る。そんなの冗談だろうと、そんなことはないでしょうと思っていたら、1日にして新党になってしまった。これは、いいことなのか悪いことなのか、いろんな観点があると思うんです。とりあえず小池さんの意見はどうですか。

小池 公明党も野党になったわけですから、その野党である公明党と選挙において連携をする、さまざまな課題で協力をするということは、当然あってしかるべきだと思います。私たちも、たとえば前の国会で、衆議院の定数削減が出てきた時に、日本の国会議員の数は決して多いわけじゃない、世界で見れば、低い方、少ない方だから、それを削るというのは少数政党を切り捨てていくことになるんじゃないかということで、公明党とはいろんな話もして協力をしようとなっていました。
ただ、同じ党になるとは、ちょっと思っていなかったんで、びっくりしております。同じ党になるってことは、全ての政策が一致をしなければいけないことになると思うんです。私たちも立憲民主党と選挙の協力をやったけど、いろんな違いは脇において、一致しているところの確認をして、やってきたわけです。

橘 私は立憲の皆さんは、党内で意見が違うことに慣れているんだと思うんです。

小池 なるほど。

橘 だって原発は、「再稼働大反対」の人もいれば、「明日にも新設しろ」の人もいるわけです。消費税こそ、まとまったけど、減税は絶対ダメ、将来どうするんだ、子どもに将来のツケ残すのかと言う人もいれば、とにかく今の暮らしが大切なんで、5パーセントにしろと言う人もいる。そんなのは立憲どころか民主党の頃からそうでした。そこが共産党とは全然違うんだと思います。

小池 この間、なぜ立憲民主党と協力して選挙も戦えたのか。安全保障政策にも違いがあるわけです。我々は安保条約を止めるべきだと思っているし、アメリカとは対等平等の友好条約を結ぶと言ってきた。でも、その違いを乗り越えて一緒にやれたのは、やっぱり安保法制に反対をする、集団的自衛権はさすがにダメだろうということがあったので、協力できたわけです。
それが崩れてしまうとなると、党内で意見の違いがあることは、私もお付き合いしていて本当によく分かってますけども、そうは言っても、そこところはやっぱり譲れない一線だなと。あとは原発の問題も譲れないと思いますけどね。

■脱原発は、絶対に譲れない

橘 私立憲民主党でも何でもないし、共産党でもないんですけど、個人として譲れない2点は、そこですね。やっぱり原発はダメですね。

小池 だって浜岡原発の話、僕は酷いと思いますよ。全部嘘だったわけですよ。それで原子力規制委員会は全部嘘だと分かっているのに、「他の原発はそうではありません」と言うんでしょう。あり得ないじゃないですか。もう全ての原発を再点検する。それで、浜岡原発はもうアウトですよ。再稼働申請を取り下げるべきだと思います。

橘 白紙に戻すというけど、白紙じゃなくて、なしにする。白紙に戻ってもう一回やったら、時間が経てばまたやるわけですから。浜岡と言えば、今日、菅直人さんが来てくださっていますが、菅さんが総理の時に「一番危ないのは浜岡だ」と言って止めに行ったのを思い出します。私は、その時から原発は本当に危ないものだと思って、映画を作ってみたりしました。

小池 どんな安全基準を作っても、ゴミの処分はできないわけです。放射性廃棄物の処分はできない。この問題は絶対に解決できないですよ。もう止めるしかないと私は思います。

橘 自民党の地方議員をやった、何大学と言わないけど、ものすごくいい大学を出た女性議員が、私に言ったことがあるんです。「核廃棄物というのは、いずれ科学が進歩したら、なんとかなるものだと私は思っている」と言った。科学の基本を知らない。そんなことを思っている人がいるんで、びっくりしますよ。そんなことを言いふらしてる人もいるんです。そんなことがあるわけないじゃないですか。
それもあるけど、3.11の事故の時に、本当に、あとちょっとのところで東京の人まで逃げなければいけないほどの大きな事故になる手前までいっていたという、この怖さです。廃棄物と同様に、このリアリティは絶対に避けなきゃいけない。
本当に1基の事故、1カ所の事故が国を滅ぼすなんていう馬鹿なことを人間が作っている。自分たちで自分の首を絞めているというか、自分たちで自分の生存を脅かしてるという、これだけは絶対止めなければいけないと思ってます。

小池 まだ15年しか経ってないわけですよ。もう、あの時の恐怖と苦しみを忘れてしまっていいのかということです。それが、問われると思います。

■高市政権は第三次安倍政権で、大惨事

橘 安保法制でも当たり前の話で、歴代の総理大臣や歴代の偉い人は、田中角栄だって、集団自衛権はダメだということで一貫していたわけです。それなのに、安倍さんが変えたら高市さんもついていく。
あの人、おかしいですよね。安倍さんの遺影を持って、お宮お参りに行ったりして。

小池 安倍さんが夢枕に立つとか、イタコの世界でしょう。ちょっと怖いですよね。

橘 安倍政治が続いてるよりもっと酷い感じです。

小池 第3次安倍政権で大惨事になってるという、そういう話じゃないかと。

橘 今回の国会は、所信表明演説もしないんですよね。

小池 国会召集して集まったら解散です。開会式もやらないし、何にもやらない。だから23日は昼前に終わっちゃうでしょう。

橘 第1次安倍内閣では、辞める時、所信表明演説だけして、代表質問を受ける前に辞めましたね。安倍さんでさえ所信表明演説したのに、高市さんはそれもしない。

小池 しかも1月に解散するのは、30年前らしいです。海部内閣が1月に解散しました。私は25年間やってきて、自民党政治が本当に劣化している感じがするんです。

■高市さんは、別次元の人

小池 私が初めて当選した時の総理大臣は小渕恵三さんでした。小渕さんはそんなに弁が立つ人ではないんだけど、一生懸命に、質問に対して答えようという姿勢はあったと思うんですね。次の森喜朗さんのことはあまり言いたくないんですけれども、小泉純一郎さんという人も、立場は全然違ったけれども、立場の違う若い政治家との論戦を、何か楽しんでいる感じがあって、それなりにちゃんと答えてくれた、向き合ってくれたという印象です。

橘 小泉さん、「通販生活」で反原発を言っていました。びっくりしました。お元気で、堂々と「原発ダメ」とやっていますね。

小池 安倍晋三さんですら、一定の、何て言うか、かみ合いを感じたんですけど、高市さんとは一回だけ予算委員会でやったんだけど、そういう感じがまったくないんです。別次元で喋っているみたいでした。私が「長時間労働で大変だから是正する必要がある。それなのにあなたは長時間労働を規制緩和しようとしているじゃないか」と言ったら、突然、「私も2時間しか寝てません」とか、「お肌が…」とか、訳の分からない答弁をして、それがニュースで切り取られて流れたんです。何と言うか、話し合いの土台が何かどんどん失われていくような感じがあって、自民党政治がどんどん行き詰まっているのを肌で感じるんです。見てて、そういう感じがしませんか?

橘 高市さんに関しては、もう本当に「別の人」だなと思います。私が最近の若い子の音楽がまったく分からないみたいな。乗れなくて、聴く気もしない音楽があるじゃないですか。高市さんを見ていると、そんなに歳は変わらになくても、そういう世代間の違いを感じるんですよね。

小池 僕は世代的には同じぐらいそうですが、ちょっと合わない。何かすれ違っちゃう感じです。

橘 合う必要もないけど、総理大臣ですから、しっかりして欲しいですよ。
それで、選挙の前に2つの党が一緒になるのは選挙目当てだと、玉木さんなんかが言うわけです。選挙前だから、そう映ってもしょうがない。だけど、言ってみれば、新党なんてだいたい選挙前にできるものです。

小池 政党っていうのは、基本的に選挙目当てで動く団体だと思います。だから「選挙目当てだ」というのはあまり批判にならないんじゃないかと思うんです。だって、みんな選挙目当てです。私たちは選挙目当てだけでやるつもりはないんですけど、維新なんて、酷いじゃないですか。大阪府知事、市長のダブル選挙ですよ。自民党も党利党略だけど、維新もプチ党利党略と言うか、そんな流れです。うちは大阪のダブル選挙には、候補者を立てないことにしました。だって馬鹿馬鹿しい。要するに維新に対する批判をかわすために、知事選挙と市長選挙をする。それでもし当選したら、信任を得たと言って、住民投票3回目をやろうという魂胆がはっきり見えるわけですから、そんな選挙には付き合っていられない。だから候補者を出さない。総選挙をやるわけだから、そこで論戦すればいいわけです。

橘 それだったら小池さん、立憲の候補者がいるところに共産党を立てないでくれると喜ぶ人、たくさんいますよ。

小池 それはちょっと性格が違うと思いますけど、いろんな話し合いはしなければいけない。

■新党への違和感

橘 さっきの話に戻ると、選挙目当てであるのは納得しました。だから野合だと言われますが、本当に2つの党が平和だとか人権だとかで一致するところがあって、一緒になってそれでやるというのなら、それはそれも一理あるかなとは思っているんですよ。それで、維新の共同代表の藤田さんが、「社会実験だ」と言っています。こんな大事なところで社会実験をしてくれるなと言いたいけど、本当にどうなるのか、うまくいくのかどうか、誰も予想できない。事例として似たようなものを探せと言ったら、新進党がありました。1994年に新進党ができて、私が3回目の選挙をやったのが95年だったので、新進党真っ只中で自分の選挙もやりました。そのあとすぐに新進党はなくなりましたけど、最初の参議院選挙(1995年)は勝ったんです。2回目が衆議院選挙(1996年)で外と勝てなかった。でも、ボロ負けでなかったんです。だけど新進党は、なくなった。
今回の新しい政党、中道改革連合ですか、「中核」なんて言っちゃいけないんですが、そう言われますよね。名前、最悪ですね。

小池 政党同士がくっつくこと自体をけしからんと言うつもりはないんですけど、公明党はついこの間まで自民党とがっちり組んでいた政党じゃないですか。そこと立憲民主党が同じ政党になることに、理解が得られるのか、共感されるのか、受けるのか、分かりませんけども、僕はやっぱり非常に違和感があります。

橘 みんなそうだと思います。自民党からくっついたから違和感を持つのではなくて、そもそも公明党というのは創価学会という大きな宗教団体を母体としているわけだから、そこの政党というだけで違和感を持つ人が、そもそもいると思うんです。だけど、ひとつだけいいことがあるとしたら、今の各政党の党首の中で、斉藤さんが一番いい顔をしているんですよ。野田さんには失礼だけど、志位さんにも失礼ですけど、斉藤さんって、何か、明るいんですよ。昨日あたり、「中道、中道」と言い出したから、ちょっと憎たらしく見えてきて、なんで中道だけなんだと思うんですが、何かこう、斉藤さんが自民党を蹴った時点ではいいなと思ったんです。それって甘いですか?

小池 それが作戦なんじゃないですか。

橘 作戦かどうかは別として、もう少し言えば、何て言うかな、人も団体も必ず過去ってあるんです。それが良くなっていくのか悪くなっていくかという判断、動きを判断するのが大事じゃないかと思っています。
日本共産党は多分ずっと戦前から戦争には反対ということを貫いてきているので、共産党からの言い分では、どこも何も変わってないとなるでしょう。もちろん劣化はしてないということでしょうけれど。外から見たら共産党も変わっていったなという感じがするんです。もっと固い政党だったのに、小池さんみたいな、話が分かる人が現れてくるという、変化がある。共産党は否定しますけど、昔は暴力で社会を変えてやろうと言う人が共産党内部にもいたわけじゃないですか。共産党はそういう考えを否定して、「ダメです。暴力じゃなく、議会民主主義でやりましょう」となっていった。そういう風に変わっていくもんだと私は思うんです。いい方に変わっているんだったら、それ認めましょうよ。

小池 変わることを否定はできないと思います。僕がいま、非常に懸念するのは、全体として日本の政治が右翼的な方向に、高市政権の下で、参政党のような政党が伸長する中で、全体に右に行ってる時に、それ以降、何て言うか、引きずられるかのように、このリベラルの代表の人たちまでもが右に行ってしまっていいのだろうか。
上智大学の中野晃一先生が振り子の話をするんですけど、振り子がどんどん振れている時に、だんだんその振り子の支点も右に行ってしまっていいのかとおっしゃったことがあって、私は今の動きを見てて、そういう懸念を持っています。そういう時にやっぱり左の方できちんとアンカーを打ち込む役割が、国会の中で絶対必要なんじゃないかと。
今、社民党さん、新社会党さんなんかと、憲法を中心にした、きちんとした共闘体制を始めています。国会の議席は少ないです。新社会党は国会に議席はありません。でも、そういう勢力がひと塊になって、きっちり左の方で、ぐっと引っ張る役割をする。そういったことが必要なんじゃないか。本当は、れいわ新選組さんなんかも、そういうのに入ってもらいたいなと思っているんです。そういう勢力が国会にどうしても必要なんじゃないかなと。いろんなことがあっても、左の方でしっかりと頑張って、全体が右に行くことを止めていく役割は必要なんじゃないか。

橘 共産党にはぜひそういう役割をしていただきたいし、ずっとしてきたと思います。だから、その勢力をもう少し広げることもいいことだと思う。この前もラサール石井さんも似たようなことをおっしゃってたんです。
ぼつぼつ会場からのご意見や質問をお伺いしながら、この話を続けていきたいと思います。

【ここから参加者の方からの、ご質問、ご意見のコーナーです。
今回は、何人かに続けて質問・意見を述べていただいた後に、小池さんが回答しましたが、ここでは一問一答形式で記します】

■高校生の息子が戦争に行かされることは阻止したい
会場の方1(女性)
高校生の親なんですが、今まで安保法制の時もずっと超党派で平和に関する活動を頑張ってきました。そのなかで、自分の息子が戦争に行く場面のことは、今まであまり考えてこなかった。想像もつかなかった。ところがここ最近、特に高市さんが総理になってから、自分の息子がもしかして戦争に行くかもしれないと思うことがあったんです。何か、すごく怖いんです。絶対にそういうのは阻止しないといけないと思っています。そのためにどうしたらいいか。選挙で自民党の議席を減らすことじゃないかと思うんです。それがごく大事だと思うんです。
特に東京の多摩地区の小選挙区では宮本徹さんにも頑張っていただきたいです。この地域(東京18区)は自民党の議員さんは女性なんですが、私、すごくその方が怖いんです。このまま放っておくと、「第二の高市早苗」になるんじゃないかと思っています。今のうちにその芽を摘む、と言ったらちょっとあれですけど、すごく怖く思っているので、ぜひ、松下(玲子)さんには頑張ってもらいたいんです。そのことを、会場にいる皆さんにも小池さんにも一緒に考えていただきたくて。
まとまりつかないんですけれども、ぜひ小選挙区で、松下さんは本当にどこへ行ってもぶれずに、平和とか安保法制反対とか、原発反対と言える方だと信じているので、ぜひ一緒に考えていただけないでしょうか。

小池 高校生のお子さんを持つ親御さんのお話、大変よく分かります。高市さんの「継戦能力」という言葉を使った。戦争を続ける能力を高めると言ったんです。ちょっと信じられない。ああいう発言をした総理大臣は、いないと思います。自分のお子さんが戦争に行くかもしれないという危機感を持たれるのは、本当にそうだろうなと。
この間、沖縄へ行ったら、沖縄の皆さんは「本当に戦争になるんじゃないか」と、みんなおっしゃっています。そういう点では本当に自民党政治を止めるために力を尽くしたいと思っております。
同時に、やっぱり野党の協力関係、共闘、選挙での共闘には、きちんとした合意が必要になってくる。それぞれの地域での皆さんの思いをちゃんと踏まえて、我々も上からこうやれと言う政党ではありませんので、地域の中でどういうことが行なわれるのか、きちんと議論をしていきたいと思っています。
短時間ですけれども、しっかり議論をしていきたいというふうに思ってます。機械的にやるつもりはありませんので、地域の実情に応じて対応していくということでいきたいと思っております。

■共産党は、政党交付金をもらっていないことをもっとPRすべき
会場の方2(男性)
私は86歳です。小学校1年の時に原子爆弾発が落ちた。86歳とはそんな年齢です。
それはさておいて、小池さん、安いコーヒー杯250円、日本の人口1億2000ちょっとです。掛け算をやってみました。ざっと320億円です。小池さん、共産党は1円もこの政党交付金をもらっていないですね。私は大拍手をします。身を切る改革は、維新じゃなくて小池さんの党でしょう。なんでこれをもっと宣伝しないんですか。そうしたら、もっともっと議員の数が増えるはずです。小池さん、もっともっとPRしなさいよ。以上です。

小池 政党助成金、政党交付金の問題、ありがとうございます。もっと宣伝したいと思います。

橘 小池さんの「左側のリベラルの側のくさびを打つ」という話は、すごくいい話だと思いました。でも、結局、「自民党政治を倒す」「高市政治を続けさせない」ということでいくんだったら、くさびを打つだけじゃなしに、もっともっとリベラル勢力が政権に加わってやろうとか、そういう意欲を、小池さんに対して、失礼かもしれませんけど、ちょっと感じないんです。「あれはダメだ、これはダメ、何とか止めよう」と言って、たしかにいい活躍をしています。裏金作りだって共産党が見つけたわけだし、その後の選挙で裏金議員にお金を配ったことも共産党が見つけたわけで、ものすごくいい活躍している。もっと言えば、地域へ行けば、本当に困っている人を共産党の議員さんや組織が、地べたで助けている。
だから自民党を倒すために、その共産党がもっとこう中央に出てくる、中道とは言いませんよ、中央に出てくるような動きをしていただきたいんですけど、それは難しいですか。

小池 それはこの間、いろんな工夫をしながらやってきたんです。我々にとっては、やはり比例区なんです。いま、衆議院の東京ブロックで1議席なんです。先ほど宮本徹さんの名前も挙げていただきましたけど、今度の選挙では、ひとつは、そこまでは必ず取りたいというのがあります。それをやるために党としてどう選挙に臨むのかを考えなければいけない。
立憲民主党が公明党と一緒の党になる時に、月曜日(19日)に政策が出てくると聞いていますが、一体どういうものになるのかです。今日(16日)も記者会見で私は「もうだめだ」というような断定的なことは言っておりません。月曜日に出る政策の中身をよく見たいと思います。その上で考えていきたいと思います。

橘 そうですね。いくら中央に出て他の野党と連携すると言っても、集団的自衛権を認めたり、原発をどんどんイケイケでは、いくらなんでも手を結べないのはよく分かります。いずれにしても、それでもなおかつ高市政権を潰して、子供が戦争に行かないようにすることに、小池さんにその力を使っていただきたいと思うんです。

小池 今日の皆さんの思いを、しっかり受け止めたいと思います。

■共産党は党首の決め方を変えられないのか
会場の方3(男性)
私は両親が50年党員で、いわゆる共産2世なんですが、宗教2世と違って我が家で両親は党の批判ばかりしていたんです。一度も、宮本顕治あるいは不破哲三に1票を入れたことがないと言ってます。それで党の選挙なんですが、選挙方法については重々承知してますが、今度の田村さんが(委員長に)選ばれた経緯を見て、我が家では小池さんがなればいいのになあとか、いや吉良さんだよという話をしていたんです。選挙がもっと見えて、人間がたくさんいる政党に見えてほしい。自民党の方がむしろ民主的に見えるので、そんな政党になればいいのになと思っています。そして、もっと増えてほしいと思ってます。

小池
共産2世の方の要望、しっかり受け止めたいと思います。共産党の党大会は他の党とだいぶ違うんです。他の党は、だいたいホテルで開催し、1日でパッと決める感じでやっておられますが、うちはもう何カ月も前から方針を示して、支部地区と都道府県で議論を重ねて、積み上げて、それで方針を練り上げて、それを確認するのが一番大事なことだと思っているので、誰を選ぶというより、方針なんです。その方針を実現するのに一番いい人を、党大会で選挙を選ぶ。だから他の政党と党首の決め方には、かなり根本的な違いがある。逆に言うと、今度の立憲と公明党みたいなことは、絶対にうちはできない。ひと晩にして別の党と一緒になることは、絶対にできない。そこは党としての歴史と今まで積み重ねたものの違いがあるかなと思います。

■東京18区で統一候補を出してほしい
会場の方4
ドクター小池のお話、大変ありがとうございました。ぜひ国会議員にいっぱいいる患者を治してほしいと思います。私はこの地元の小金井市で市民連合の活動をしています。それで、ぜひとも東京18区で統一候補を出していただきたい。そしてひとりでも自民党を減らしていただきたい。そのキーパースンは小池さんです。ドクター小池です。ぜひお願いしたい。

小池 18区の問題はさきほど言った通りです。僕がやれと言ったらやれるという政党ではないんです。僕がキーパーソンだとおっしゃったけども、何というか、上意下達というか、そういうところじゃないんです。地域からボトムアップでやっている政党ですので、地元での議論を大事にしたいと思っております。

橘 それは、地区委員会とか地元の共産党の人がある程度の意見を出していくんだと思うんですけれど、地域での一般の党員や、いや党員でなくても一般の市民の間で盛り上がるとことも大事なんですか。

小池 それはありますけどれも、今までは、政党間で一定の、共通の土台があったんです。ところが、19日に出てくる立憲と公明党の新党の政策の合意がどういうものになるかによって、その基本的な政党間の土台が崩れる危険性があるので、それをよく見たいと思います。

■戦争が始まった時、どう終わらせるつもりか
会場の方4(続き)
れから、いま戦争の可能性が非常にあると思っております。万一、アメリカと中国の間の、何と呼ぶか分からない、自衛という戦争か、特別軍事行動作戦と呼ぶか分かりませんが、それが起きた時にどうやってその戦争をやめさせるか。いま、憲法上も法的にも何ら法的規定はありません。万一、戦争が始まった時にどう終わらせるつもりなのか、法的にどう補償するつもりなのか、それをお聞きしたい。

小池 戦争を終わらせる法律というよりは、戦争は始めてはいけないんです。やっぱり憲法だと思います。戦争を止めるための法律は、憲法だと思います。戦争が起こることを前提にした法律を作るというのは、なかなか難しいかなと思います。

■共産党はなぜ負け続けるのか
会場の方5(男性)
私は無党派ですが、共産党の主張が一番筋が通ってるし、正しいと思っているので、常々街宣にも参加し応援しています。3つの選挙に関わってきましたが、残念ながらずっと負け続けているんです。どんなにいいことを言っていただいても、市民として、これでは困るんです。なぜ負け続けるのか、党勢が退潮するのか、そこをどうお考えになっていて、どうしようとされているのか、ぜひ伺いたいです。

小池 街宣にも来ていただいて、投票もしていただいてると思うんですけど、なんで負け続けるのか、党勢が伸びないのか。それは他の人に広がってないわけです。僕らのいまの最大の課題は、党員が減り続けていることです。とくら高齢者で安保世代、60年安保、70年安保を戦った世代が中心だっただけに、今の時代、そういう部分の党員の数が自然に減ってくる。
しんぶん赤旗も部数としてはなかなか伸びない。電子版を出して、努力はしているんです。メディアの人たちとも話しても、いま、紙の新聞が読まれていないことも背景としてはあって、非常に苦労しています。そこが決定的だと思っているので、去年からとにかく党員を増やす、機関紙を増やす努力をしてまいりました。まだそれは道半ばなんで、そこがやっぱり最大の課題かなと思っております。
政策的には支持できるというお話がありましたので、それを本当に多くの人に広げる努力を、僕は責任を持ってやらなければいけないと自分自身の責任は大きいと思っています。叱咤激励と受け止めて頑張りたいと思います。

橘 中選挙区の時は別として、小選挙区制度になってからも20議席獲ったことがありましたよね。
小池 小選挙区で獲ったことがあるのは高知1区と京都3区の2つだけです。基本的には比例でやってきた政党ですので、比例の定数が削減されたことも、結構痛いことではありました。
橘 だから、いまの小選挙区比例代表になってからも20議席あったのが、2024年は8議席になっているということで、支持者やファンからしたら、何とかならないのかなというご意見があっても不思議じゃないと思うんです。そうかと言って、他の党も参政党や国民民主に負けてしまっている。何か選挙の形、やり方が変わっているじゃないですか。それに対して、共産党も含めてのそのやり方に負けた党は、対応能力があるんですか。公明も立憲も、参政党や国民新党みたいに、ネットで何とかやれないのか。たしかに、立花孝志のようなのがいたりして、インチキもありましたけど、それでもネットにも正しいものはあるわけで、そういうのに勝つような戦略があるのか。本当に真剣にやっていたのか。小池さんはYOUTUBER小池っていうぐらいですからやっていますが。

小池 訴えを広げていくこと、SNSなんかも含めてやっていくってことはすごい課題だと思っています。参議院選挙が終わった後で、朝日の夕刊に若い記者さんが書いた記事がありました。参政党をずっとフォローして、集会に行って、いろんな人の話を聞いたという記事です。歌舞伎町の風俗案内所で働いてる人の話が出ていまして、別に参政党の外国人政策を支持しているわけじゃなく、なぜ参政党に入れたのかと言うと、「この党が自分たちのことを考えてくれていると思った」というのがあったんです。
共産党は本当に困っている人たちのために、本気で何をやろうとしている政党なのかと、僕らがアピールすることに成功できていたのか、真剣に考えなければいけないと思っています。そういう訴えをどうやってこの短期間でやっていくかを、いろいろと議論をしているところであります。
共産党は、いろいろと理屈の世界の話をしてきました。でも、何をやってくれるんだ、共産党が伸びればこうなるんだ、自分の暮らしがこういうふうに良くなるんだというところを、きちんと根拠を持っているので、きちんと実感を持って、いまの暮らしのなかで大変な思いをしてる人にどうやって届けるかが課題かなと思います。
橘 菅直人さんが若い頃に「政治は弱い者のためにあればいいんだ。強い者には必要ない」というような意味のことをおっしゃって、私は当時、社民連にいたので「ああ、そうか」と思ったんです。弱い者のためにどうするか。それをずっと考えていたら、必ず算が要る、資金が要る、お金が要る。新しく国債を発行するんじゃなくて、消費税を減らしても、変なものに使っていのを調整してそっちの方に回すという考えでやっていこうということですが、やっぱり経済がうまく回っていかないと、本当に豊かにはなりにくい。これはひとつの事実としてありますよ。だから、経済をうまく回すためにはとどうするかが、もうひとつの大きな要素になっていて、そうすると、共産党や立憲民主党や公明党は本当にどこまで考えてくれるんだろうか、それを考えているのは自民党じゃないかとなる。自民党はうまく回ったら全部自分たちで取ってしまって、自治体へは回ってこないんですが、その矛盾は別としても、そういう風に日本の経済をちゃんとやって、小さい工場から大きい企業も、みんなが豊かになるにはどうするんだということを、考えなければいけないんですけど、共産党はそこの辺はどういうふうに考えるんですか?
小池 そこが課題です。共産党というと、大企業を敵視しているんじゃないか、日本の経済のことを考えずに分配だけを考えていて、成長を考えていないんじゃないかというイメージで捉えられています。本当に成長を考えてみたら、なぜ「失われた30年」になっているかというと、分配がおかしいから成長しないわけじゃないですか。そういったことを言っているんだけど、共産党は日本経済をどうするかをあまり考えてないというイメージで捉えられている。それは僕らのアピールの仕方の課題だと思います。

■なぜいま、解散・総選挙なのか
会場の方6(男性)
小池晃さんのファンです。なんでいま、自民党の高市政権は解散・総選挙をするのかなと同僚と話していました。それが気になりました。

小池 ファンの方、ありがとうございます。ご期待に応えて頑張りたいと思います。なぜいま解散・総選挙なのかというと、ボロ隠しです。やっぱり、悪いことをやろうとしているから隠そうとしているんです。政治とカネの問題とか、統一教会との癒着とか、そういったことが明るみに出ないうちに選挙をやってしまおうということです。

■共産党は野党を右傾化させないために積極的に働きかけができないのか
会場の方7(男性)
高市政権の問題点を、すごく分かりやすく説明していただいたと思います。今回の総選挙の最大の課題は、高市政権を退場させることじゃないかと思っています。さっき社会的な実験だという話もあり、今後どういうふうになるか分かりませんが、中道改革という形でひとつの対抗軸を設定しようとしています。小池さんのお話ですと、19日の記者会見なり政策発表を見た上でということですが、高市政権の戦争政策とか排外主義の政策とか、あるいは弱者を収奪するというか社会保障を劣化させる政策などを考えると、ある種の大同団結みたいな形で、いまの立憲が野党と言えるかどうか分かりませんが、野党にまとまっていただいて高市政権と対峙していくのが重要じゃないかなと思っています。
立憲民主も安保法制や何かの問題で動揺し、公明党もかつての平和の党という立脚点を失いつつあるわけですけども、そういうところに対して、共産党が積極的に介入というか働きかけをして、全体として野党を右傾化させないという方向が大事ではないかと思っているんですけれども、その点いかがでしょうか。

小池 高市政治、今の強権的な右翼的な政治を止めなければいけないのはその通りだと思います。そのために一番痛打となるのは、一番その政治に正面から対決してる共産党の議席を比例で伸ばしていくことではないか。もうひとつは、憲法を守るということで固まれる勢力で、しっかり力を合わせて選挙を戦っていくことではないかなと思っています。
立憲民主党と公明党との合意がこれからどうなっていくのかをしっかり見ていきたいし、それが果たして戦争国家づくりに対抗できるものを打ち出すのかどうか。率直に言って、公明党は去年の国会で補正予算に賛成をしているわけです。あの補正予算は大軍拡の予算なんです。そういう政党とどういう合意が成り立っていくのかを、きちんと見ていかなければ、今の危険な方向を止める力にはならないのではないかと思います。率直に言って、そこは厳しく見ております。だから、月曜日にどういうものが出てくるのかを見極めていきたい。
とにかく比例も含めて、共産党の議席を伸ばすということに全力をあげるのが、私たちにとっては一番大事な課題ではないかと思っています。

橘 この会場のなかには、立憲の支持者、共産党の支持者、いろんな方がいらっしゃると思います。自民党の支持者もいらっしゃるかもしれないし、無派閥(無党派)の人が一番多いかもしれません。そういう人たちがみんな集まって、政治を変えるために、どうするのか。
この前、この久米宏さんが亡くなりました。久米さんは「メディアは反権力じゃないと意味がない」とおっしゃった。その通りです。ところが日本のメディアって反権力じゃないんです。これが一番悪くて、どうしても自民党有利に働く。もっと悪いことに選挙になったら報道してはいけないという馬鹿な法律があるんです。選挙の時こそ報道しろよ、です。
さらに選挙になると、日本では戸別訪問をしてはいけないルールがある。こんな馬鹿なことはない。世界中で個別法しています。選挙の時こそ戸別訪問して政策を言ったり、話をしたりする。そんな馬鹿なことばっかりやっているんで、そういう基本を変えなければいけないという気もします。
とにかく皆さん市民が、国民がメディアのつもりで、与党支持者の人でも野党支持者の人でも、今の政治でここは悪いという批判を常にし続けていくことが大事じゃないかと、私は思っております。

小池 いま、戸別訪問という話がありましたが、(ニューヨーク市長になった)マムダニは、160万戸の戸別訪問やったんです。10万人以上のボランティアが駆けつけた。それもトランプの票が多い地域を回ったんです。そこに行って何をやったかっていうと、「なぜトランプに入れたのか」を丁寧に聞くことに努めたと、マムダニさんは言っています。要するに、「できるだけ聞く、説教しない」。これは大事だなと思いました。こういうことを本当にやらなければいけないんだと。でも、こういうことをやるには、今回の選挙は時間が足りない。
橘 今回の選挙は時間がないですね。聞いている暇がないから喋っちゃわないとね。武蔵野政治塾は皆さん楽しんで聞いてくださってるんで、本当に心から感謝を申し上げます。
今日は本当にありがとうございました。最初に申し上げましたように、とうとう共産党まで来ちゃった武蔵野政治塾です。次はどんな人を呼ぼうかと私も楽しみにしてますので、皆さんも楽しみに待っておいてください。

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